国内外フィールドワーク等派遣事業 研究成果レポート





伊藤 潤(日本文学研究専攻)
 
1.事業実施の目的 【c.国内フィールドワーク派遣事業】
  聖徳太子伝承・信仰関係及び南都における寺社縁起に関する文書類の調査
2.実施場所
  天理大学附属天理図書館
3.実施期日
  平成18年1月18日(水) から 平成18年1月20日(金)
4.事業の概要
   天理図書館吉田文庫に所蔵されている、聖徳太子関係典籍類――縁起・講式・啓白類を中心に、内容・法量・関連典籍の有無などの調査を行った。

  天理図書館側の都合により、太子関係の典籍類に関しては、数点がCD-ROMでの閲覧となったため、詳細な法量・紙質・朱点(および青点)の確認は次回以降の課題となった。しかしながら、内容面への調査に関しては、現地での筆記および資料複写依頼も含めて充分な調査が行うことができた。原本閲覧ができた講式類に関しては、聖徳太子と直接の関係性を持つものではないが、南都における縁起・説話という方面から見るべきものがある。ゆえに、太子伝周辺の資料として位置づけられ、太子伝とそれを取りまく縁起類という広い視点で今後論じる足がかりとなった。

5.本事業の実施によって得られた成果

CD-ROMでの閲覧となった数点の資料に関しては、次回以降、原本閲覧を申請し完全なものにするという課題が出来た。内容面に関しては、複写資料による内容検討等を今後進め、太子縁起・太子説話の展開および資料自体の諸本系統等についての位置づけを今後行ってゆく。
また、特殊貴重典籍ということで、閲覧本数を制限されていた。そのため、今後もまだ未見の資料(聖徳太子に関する典籍類)が天理図書館にはある。それらの閲覧・調査によって太子伝研究のいっそうの充実を図ることが今後の課題といえる。

6.本事業について
   

 
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