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参加した学会等の概要: プログラムは、セッション1~8まであり、1セッションにつき3名の発表者が研究発表を行いました。発表者の半数は大学の教授陣で、残りは博士課程の学生と政府の機関研究員でした。発表者の内容の3分の2がニュージーランド国内の研究に関する報告でした。 今大会のホストを務めたヴィクトリア大学のシッソン教授には、学会の参加にあたり、大変親切にしていただきました。外国の大学に席をおく発表者は私だけで、しかもトンガ研究にも関わらず、発表の許可を与えて頂きました。 今大会のテーマは、「Beyond Ethnography(民族誌を超えて)」で、民族誌のもつある種の偏りを超えて、人類学的な文脈をより広げようとするものでした。第1セッションの発表者のヴィクトリア大学のウリー教授は、20世紀の英国とアメリカの人類学を振り返りながら、「民族誌の利用」について論じました。こうした議論は、国立民族学博物館をはじめとする、日本の人類学者も、最近盛んに議論していることで、国を超えた「人類学」そのものが直面している大きな課題だと感じました。 また、マオリ研究者で、自らもマオリ(ニュージーランドの先住民)であるジョアン・ミージさんは「柵を越えて:市民としての人類学者」と題して、自身の長年の研究生活を振り返りつつ、人類学者に求められている責任を述べられました。ジョアンさんは、私の発表に対して、こうした民族の持つ文化概念を研究の対象とすることに、自信を持つようにと暖かい励ましの言葉をくださいました。 | ||
学会等に参加して得たこと 今回の学会参加は、非常に貴重な体験であったことは間違いありません。それは、日本のオセアニア研究と海外のオセアニア研究(オーストラリアをのぞく)の中心地であるニュージーランドの研究状況を身をもって体験できたからです。全発表を聞くことができたうえに、参加者(ニュージーランドの人類学を専攻する大学院生と教授)の研究視点と議論からニュージーランドの人類学の現状(何が議論され、課題とされ、どういう状況にあるのか)の大まかな把握ができたように思いました。つまり、異文化を研究対象とする研究者にとって、今何が問題となっているのか、対象とする分野の研究動向の把握には、こうした海外の学会に積極的に参加し、現地もしくは同じ地域の外国人研究者との交流は必須であると思われました。 また、今回の参加者には様々な国の留学生(フランス、イギリス)がいることが分かり、私も外国人だからといって特別扱いされずに、他の発表者と同等のコメントや励ましを受けられたことは、今後の研究に大きく繋がるものであると確信しました。 | ||
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