〈学生支援相談員業務成果報告書〉



中野 洋平 国際日本研究(国際日本文化研究センター)
  雇用期間:平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
   

(1)院生紹介ホームページの作成
国際日本研究専攻所属院生の最新研究状況を紹介するホームページコンテンツの作成にあたった。主な内容としてはコンテンツ内容の策定、業者との打ち合わせ、基盤機関での調整である。
(2)他専攻院生による当専攻利用のサポート
メディア社会文化専攻所属の林海福さんによる当専攻所属留学生へのインタビュー調査の手伝い。

  2. 業務の成果
    (1)院生紹介ホームページの作成
具体的な作業を推進した結果、当専攻所属院生から紹介フォーマットの回収、業者へのデータ引渡し、サイトデザインの決定を経て、三月末に紹介ホームページの完成を予定するまでに至った。
(2)他専攻院生による当専攻利用のサポート
メディア社会文化専攻所属の林さんと留学生との日程調整を仲介した。結果、インタビュー調査に成功した。

  3. 「学生支援相談員業務」について
     相談員として、また昨年の合同セミナー実行委員としても、この場で培った他専攻院生との関係は自身の貴重な財産となるだろう。しかし、業務内容としては当初から「自身の研究活動に支障の無い範囲」を超えていた。これは、専攻間において相談員の設置人数や勤務時間が異なるにも関わらず、各専攻へ平等に業務が割振られたためである。当専攻では相談員は2名週1日にも関わらず、雇用の多い他専攻からのヘルプも得られずに業務をこなした。結果、相談員1人当たりの業務が膨大となり、明らかに研究活動に支障がでることとなった。この様な専攻間での業務不均等は改善すべきであろう。


金 炳辰 国際日本研究(国際日本文化研究センター)
 
雇用期間:平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
    (1)院生紹介ホームページの作成
国際日本研究専攻所属院生の最新研究状況を紹介するホームページコンテンツの作成。主な内容としては、コンテンツ内容などの検討及び策定。
(2)他専攻院生による当専攻利用のサポート
メディア社会文化専攻所属の林海福さんの留学生を対象とするインタビューに参加。情報学専攻所属の沼晃介さんの日文研館内見学の日程調整。


  2. 業務の成果
    (1)院生紹介ホームページの作成
当専攻の学生相談員の中野洋平さんを補佐し、所属院生から紹介フォーマットの回収、業者とのコンタクトおよび引渡しを行い、三月末に紹介ホームページの完成をするまでに至った。
(2)他専攻院生による当専攻利用のサポート
メディア社会文化専攻所属の林さんや他の留学生と日程調整を経てインタビューに参加。情報学専攻所属の沼晃介さんの日文研館内案内および共同研究会などの情報提供

  3. 「学生支援相談員業務」について
    相談員としての活動を通して、他専攻院生との関係や所属専攻の院生との相互理解を深めたとてもいい経験であった。
ところが「学生支援相談員」という枠が定められ、業務をし始めてから半年も経ってないゆえか、まだはっきりとした位相や業務分担が定着していないような気がする。具体的な業務のマニュアルが必要ではなかろうか。また、各専攻ごとに相談員の人数や勤務時間が異なるため、業務の分配にもそれなりの配慮が必要であると思う。



工藤 紗貴子 日本歴史研究専攻(国立歴史民俗博物館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
    (1)最新研究活動情報コンテンツ作成に関する専攻内調整
日本歴史研究専攻の学生支援相談員打合わせた結果、相談員があらかじめ作成したフォーマットに、それぞれ書き込んで貰う形式を取ることとなった。
つづいて今年度在籍する全院生にコンテンツ作成の趣旨とこのフォーマットを送付し、返信されてくるフォーマットと画像の編集をおこなった。
(2)コンテンツ作成に関する業者との打ちあわせ
1の内容を踏まえ、Webコンテンツを作成する業者との打ちあわせをあわせて5度おこなった。
(3)イニシアティブ事業学生企画にかかわる他専攻との連絡の補助および事業の周知
他専攻より回ってきた、イニシアティブ事業の学生企画事業の企画書を本専攻の学生に転送し、事業への積極的な参加を勧めた。同時に複数回にわたってイニシアティブ事業の周知をおこない、学生のイニシアティブ事業への意識を高めることに貢献した。


  2. 業務の成果
    (1)最新研究活動情報コンテンツ作成に関する専攻内調整
自身の研究内容をWebに掲載することに対しては、幾人かの学生から激しい反対や拒否があった。掲載後の不満や不備が極力出ないよう、個々の学生の事情を最優先させることを念頭に置き、個々の学生の事情に鑑み、学生当人の負担にならないよう配慮した。専攻内調整を緻密におこなった結果、8割以上の学生の情報を、コンテンツに掲載させることができた。
(2)コンテンツ作成に関する業者との打ちあわせ
1の内容を踏まえ、Webコンテンツを作成する業者のと打ちあわせを、対面で3度、電話で2度おこなった。3月27日現在、コンテンツデモ版を受け取り、これの修正点を業者に提示している状態である。31日に全員分のコンテンツ完成版を受け取り、基盤機関である歴博の内覧を経たのち、4月上旬にWeb上にアップされる予定である。
(3)イニシアティブ事業学生企画にかかわる他専攻との連絡の補助
他専攻の学生と、本専攻の学生との連絡を補助したことにより、本専攻の学生が、他専攻の学生が企画する学生企画事業に関わることを支援することができた。

  3. 「学生支援相談員業務」について
     前述した具体的な成果の他に、学生支援相談員というものが今後どのように学生を「支援」していくか、ということについて、他専攻の支援相談員と共通のコンセンサスを得ることができたのも、大きな収穫だったといえるだろう。具体的には、学生企画等のメンバー公募のため、「企画書」という書式を用いて、他専攻の学生への周知をおこなう、そのマニュアルを作成した。
今年度の支援相談員は、学生を「支援」するということに主眼を置き、イニシアティブ事業の周知はおこなうが、積極的に事業に参加するように、というような勧誘行為は敢えて取らなかった。相談員が学生に対し、積極的な啓発をおこなうようにするなら、「支援相談員」という名称は不適切なのではないだろうか。また、学生にそこまでの活動を望むのは難しいのではないかと思われる。
しかし、これまで、個人的な交友関係に頼るほかなかった専攻間の学生交流が、支援相談員によって促進されることは、文化科学研究科の学生としておおいに喜ばしいことである。


髙田 宗平 日本歴史研究専攻(国立歴史民俗博物館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
    ①最新活動情報コンテンツの作成について、本専攻の学生への周知、掲載内容についての意見聴取・取り纏め、また、ホームページの構成などについて業者との打ち合わせの業務をおこなった。
②学生企画事業(Student Initiative Project)について、他専攻の学生の企画・企画案を周知するとともに、連絡・調整の組織を構築した。
③その他、上記に関わる業務を他専攻の学生支援相談員と連絡・調整をおこなった。
④本専攻の学生の要請により、日本文学研究専攻の学生との交流の連絡・調整をおこなった。

  2. 業務の成果
    ①文化科学研究科内の研究連携の基礎となる研究活動情報コンテンツとして、本専攻の学生紹介と研究動向に関するホームページを作成し、公開した。
②地域文化学・比較文化学の両専攻の学生企画を本専攻の学生に周知し、本専攻の参加希望学生の研究分野に比較的近い本専攻の学生支援相談員と協議して、情報収集に努め、参加希望学生に情報を提供した。
③テレビ会議・京都での会議を通じて、各専攻・基盤機関の最新活動情報コンテンツ・学生企画事業の進捗状況、本事業の課題などを協議し、事業推進するための基盤整備をした。
④本専攻の学生と日本文学研究専攻の学生との交流は、直ちに学生企画などの研究連携には繋がらないが、互いの研究内容や関心のある分野を直接話し合う場を設けるべく、連絡・調整を行った。

  3. 「学生支援相談員業務」について
     会議などで他専攻の学生支援相談員と話し合うことを通じて、今までほとんど交流が無かった、他専攻の学生の研究状況などを学生の生の声として知ることができた。また、他専攻・基盤機関の教員とも交流を持つことができた。これらの成果が研究連携の第一歩となると思われる。そして、専門分野にとらわれず学際的視野に立脚した研究や研究連携の重要性を再認識した。

松岡 葉月 日本歴史研究専攻(国立歴史民俗博物館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
   

(1)専攻内の学生に「総合日本文化研究実践教育プログラム」の具体的内容の周知、および教育的支援を行なった。
(2)学生企画事業(Student Initiative Project)と学生最新研究活動コンテンツ作成について、他専攻の学生と、企画内容、およびプロジェクトの趣旨と立案に至る共通理解事項について意見交換を行った。さらに専攻内の学生に他専攻の学生の企画の周知を行なった。
(3)学生最新研究活動コンテンツ作成において、内容の企画、および本専攻学生への周知を行った。

  2. 業務の成果
    (1)各自の専門性と、他専攻の分野の専門性との繋がりを見出させ、本大学院の特色である学際的な研究を推進した。
(2)他専攻の学生との協議で、事業を推進する上での連携可能事項、および問題点を明確化できた。
他専攻の学生の企画を周知し、参画にいたる教育的支援を行なった。
(3)他専攻との研究交流を促進するために基盤整備を行い、本専攻の独自性を生かしたホームページを作成し公開した。


  3. 「学生支援相談員業務」について
    他専攻との学生との交流により、各専攻の専門性、独自性について見識を深めることができた。さらに、本専攻の教員との交流を持つことで専攻間にまたがる研究の可能性を見出すことができ、学際的視野に立った研究の重要性を再認識した。
学生の研究活動の公開においては、公開のためのプレゼンテーションの能力を高めると共に、技術的方法を習得することができた。

葉山  茂 日本歴史研究専攻(国立歴史民俗博物館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
    (1)学生最新研究活動コンテンツ作成について、専攻内の学生の意見徴収と調整、業者とのホームページデザイン・コンテンツのプレゼン方法等についての協議、および国立歴史民俗博物館内のサーバの確保などをおこなった。
(2)学生企画について他専攻の学生の企画について交渉の窓口をつくるなどの連絡補助を行った。
(3)前記の二つの事業についての他専攻学生支援相談員との連絡・調整をおこなった。
  2. 業務の成果
    (1)専攻間の研究交流を促進するため、研究内容についてのホームページを作成した。基本的には専攻内のほとんどの学生の研究内容について情報を公開することができた。
(2)学生企画では民博の学生の企画につき、参加希望学生の質問・疑問に答えるべく、学生支援相談員を通じて情報収集をおこない、参加希望学生と企画書との橋渡しをした。
(3)対面での意見交換などを中心に、学生最新研究活動コンテンツおよび学生企画を推進する上での問題点を検討した。
  3. 「学生支援相談員業務」について
     学生支援相談員の会議を通じて、他専攻における研究状況についての具体的な情報を得ることができた。学生企画という形で具体化できなかったが、他専攻の詳しい研究状況を聞き、今後の共同研究・勉強会などの可能性を探ることが出来た。
 また、これまで専攻内でうまく機能していなかった学生の研究状況の情報公開について、実現のためのノウハウを蓄積することができた。また、業者との交渉時の問題について具体的に知ることができた。

佐貫正和 日本歴史研究専攻(国立歴史民俗博物館)
 
雇用期間 :平成17年1月19日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
    ①学生合同セミナーの実行委員:自身が参加したEAJS(ヨーロッパにおける日本研究会議)の成果報告。テレビ会議による学生合同セミナーの企画立案への参加。当日の各報告の支援。会場設営・会場撤収の手伝い
②会議参加:学生支援相談員と先生を交えた京都での会議への参加・意見交換・議論。学生合同セミナーの会議への参加。テレビ会議への参加。
③日本歴史研究専攻院生の使用するパソコン・プリンターのチェックリストとリスト名簿作成。
  2. 業務の成果
    ①学生合同セミナーの実行委員:自身の学問成果の成果報告と同時に実行委員となることで、各専攻間の問題意識や学問的アプローチなどの共有化に貢献できた。
②会議参加:テレビ会議では、意見・情報の幅広い共有化に貢献できた。諸会議では、相談員の役割について意見提出。特に交流プランの性格や学生指導相談員の役割に関する議論をすることで、交流や相談員の中身を充足化した。
③パソコン・プリンターのチェックとリスト名簿作成:総研大の情報管理の補助


  3. 「学生支援相談員業務」について
    ①学生合同セミナーの実行委員:海外の研究会参加という自身の学問成果の成果報告と同時に実行委員になることで、各専攻間の問題意識や学問的アプローチが幅広く学べた。
②会議参加:テレビ会議では、意見・情報の共有化に貢献できた。諸会議では、相談員の役割について意見提出。各先生や院生の間の議論をまとめると、情報共有化や既成プログラムの円滑化などの<学生の支援>という観点と、企画の立案と実行や共同研究などの<学生による企画>という観点の2つが交差している。
今後はこの2つの整理や役割分担を明確化する必要があると言うものだった。この2つの兼ね合いをどうするかという課題の明確化は共同企画の難しさの実感という意味で財産になった。


豊増 佳子 メディア社会文化(メディア教育開発センター)
 
雇用期間 :平成17年1月11日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
     本イニシアティブ事業における、本専攻の学生のWebページ作成をゴールとして、学生や関係者との連絡調整を行いゴール実現への活動を行った。具体的活動としては、
1)ホームページ掲載内容の検討
2)ホームページのデザインとWeb作成業者との調整
3)ホームページに掲載する情報や資料を関係教職員から収集、学生からの研究概要の収集
4)完成したホームページ内容をアップするための作業と調整

  2. 業務の成果
     本イニシアティブ事業における、本専攻の学生のWebページ完成が業務の一大成果で、派生的成果としては以下を挙げる。
1)ホームページ掲載内容の検討において、期間内における実現可能性を探りながら、他学生からの本企画への意見聴取やディスカッションを行い、その結果をもとにイニシアティブ委員とのミーティングも実施できた。
2)上記1の結果をもとに、ホームページのデザインと、Web作成業者との調整を実施できた。
3)ホームページに掲載する情報や資料を関係教職員から得て、学生からの研究概要の収集も実施できた。
4)完成したホームページ内容をアップするための調整を関係者・業者と実施できた。

  3. 「学生支援相談員業務」について
     現時点において、学生支援相談員として の活動経緯における自分自身の研究への成果や教育能力への直接的な成果は評価出来ない。また学生支援相談員就任当初は、当大学院の特性や文化を異文化として体験し、特に本年度の短期間における当事業に関する理解や活動の成果達成への困難さも感じていた。
しかし、学生支援相談員としての活動によって最終的には、Webに掲載する情報を収集する課程において、一部であるが他の学生や関係教職員との関係から、普段の自分の研究だけの範囲では学び得ない、当専攻や当研究所の特性や文化に触れ知ることができた。またWeb作成業者との調整においては、多くの困難も感じたが、多くの学びを得た。もちろん、他専攻の学生の存在や文化科学研究科についても意識できた。

林 海福 メディア社会文化(メディア教育開発センター)
 
雇用期間 :平成17年1月11日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
     本業務は、主にイニシアティブ事業の企画による、本専攻のホームページを作成することでした。
具体的な内容は、次の通りです。
1.ホームページに載せる資料と学生情報の収集
2.ホームページのレイアウトの考案
といったような業務活動をしました。

  2. 業務の成果
    業務成果に関しましては、次のようになります。
1.メディア教育開発センターのSCSとTee Lex研究施設の紹介および学生の研究内容を収集することができました。
2.ホームページを作成する業者とレイアウトを考え、ホームページを情報公開できる段階まで、作業を進捗させました。


  3. 「学生支援相談員業務」について
     留学生のひとりとして、学生支援相談員という業務は大変だと感じました。皆さんのメールでの意見交換によって、文章の表現力にも勉強になりました。
 そして、この機会で他専攻の皆さんとの意見交換を行ったことによって、物事に対する考えは、少しではありますが、身につきました。

一戸  渉 日本文学研究専攻(国文学研究資料館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務内容
     本年度、私が学生支援相談員の業務として推進したものとして、平成18年1月17日に国文学研究資料館大会議室にて行なわれた松村雄二(当専攻教授)・鈴木貞美(国際日本研究専攻教授)による日本文学研究専攻特別講義の設営作業・当日の運営、及びその日本文学研究専攻特別講義の鈴木貞美教授分の講義録の編集に関わる事務(教員との連絡、校正作業など)・学生最新研究活動紹介Webコンテンツ作成事業に関する諸連絡、学生企画事業「名所・文化プロジェクト」の企画立案などの事務作業を行なった。

  2. 業務の成果
    本年度、私が学生支援相談員として行なった業務の成果として
①平成18年1月17日に開催された松村雄二(当専攻教授)・鈴木貞美(国際日本研究専攻教授)による日本文学研究専攻特別講義を設営および運営の大半を行なったこと
②また、その日本文学研究専攻特別講義の鈴木貞美教授による講義録を編集、作成し終えたこと
③学生最新研究活動紹介Webコンテンツ作成事業に関して学生への周知・業者との連絡等の全ての事務作業を行い、また実際にその作成を行なったこと
④学生企画事業「名所・文化プロジェクト」の企画書を作成し提出したこと
が挙げられる。

  3. 「学生支援相談員業務」について
     本年度の学生支援相談員業務を通じて、私の研究活動について獲得しえたことは、学生企画事業として提出した「名所・文化プロジェクト」の企画立案を通じて、自己の研究をより広い視野から据え返す契機を得た点にある。教育能力として獲得しえたこととしては、今年度中に推進した様々な事業の運営を通じて、事務連絡の徹底の重要性について再認識するに到ったことが挙げられ、今後自身の教育活動を円滑に行ってゆく上でも様々な点で反省を促されることが多かった。

大内 瑞恵 日本文学研究専攻(国文学研究資料館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務内容
    ①特別講義の補助および講義録の作成
イニシアティブ事業の一環として国文学研究資料館では、特別講義が行われたが、その準備作業(案内等)と講義後の講義録の作成などを学生支援相談員が担当する形であった。まず、イタリア(ヴィネツィア大学)のルペルティ先生(特別講義第3号)の原稿の校正。この原稿については(1)引用文などは原典による本文の校正(2)不明な画像などの確認といった作業を要し、イタリアに帰られたルペティ先生に数度に渡ってメールで確認。次に、松村雄二先生(国文学研究資料館)の講義録を担当。事前の案内と講義録(特別講義第5号)の校正。修正部分の入力。質問者への確認等。先生の要望にあわせ、印刷業者との打ち合わせなどにも参加した。これらの校正については一人ではなく、大野氏にも協力いただき、複数の目で確認することができた。

②企画事業案の立案
24日の京都での会議でも報告したが、企画事業の提案を行い、専攻の学生みなと相談し具体的な立案を行った。来年度の入学者の参加および他専攻への呼びかけといった日程を考え、企画そのものは来年度に申請することとなったが、専攻の学生各人の考え、希望を聞き、イニシアティブ委員および主任指導教官の先生方に説明、相談した。代表者は企画の性質、専攻の状況を考え、来年度の学生支援相談員に立候補している一戸氏になっていただいた。この件については、現在、より具体的、実施可能、かつ参加者に有意義であるような案に練り上げるべく、みなの意見を集め、相談している最中である。

③他専攻の方々との交流・連絡等

④業務日誌の管理
暫定的にブログを立ち上げ、業務日誌を管理。後に、専攻の学生全員に公開。今後WEBコンテンツの公開によってこれは閉じることとなるが、パスワード管理をしたブログによる業務日誌は興味深い実験であった。

  2. 業務の成果
    ①「特別講義の補助および講義録の作成」においては、担当冊子として2点を挙げることができる。ルペルティ先生の『ヨーロッパ演劇の観点からみた日本の伝統演劇』は画像資料の多いきれいな冊子につくることができた。また、松村先生の『古典和歌における模倣』は、ゲラ刷り(3月17日現在)を見た先生にたいへん喜んでいただいた。
②「企画事業案の立案」は当初、『水戸光圀研究』として仮に提案した(2月24日会議)が、その後『名所・文化研究プロジェクト』としてまとまった。企画原々案から始め、最終的に主任指導教官に説明、押印段階までの企画事業案を作成し、次年度への引継ぎを行った。

  3. 「学生支援相談員業務」について
   

 今回の業務を通じて、①小冊子の刊行 ②専攻内の学生および教員を相談しそれぞれの意見を集約することによる企画事業の立案、等々を行うことができた。個人で研究するだけではなく、共同研究の実践として、企画→実施→報告、という一連の具体的な流れを把握することができたといえよう。今回は企画と報告の部分を業務としたが、今後は実際に共同企画として事業を行うという課題が待っている。共同事業の連絡方法などさまざまな問題を克服することは自分の研究および、教育という問題を考える上でもたいへん有意義なことであると思う。

大野 順子 日本文学研究専攻(国文学研究資料館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務の内容
     このたび学生支援相談員業務として、日本文学研究専攻の学生用の情報機器、ならびに情報資源一般の管理運用の支援を担当するということになり、具体的には以下の業務を推進いたしました。
 システム環境、ネットワーク、メールなどの管理運用、及び研究資源共有化を含めたデータベース等の利用と活用の支援を行う。また、当専攻にて本年度行われた特別講義の出版刊行物の作成等に関する支援、ホームページの作成とアップデートを行う。

  2. 業務の成果
     ネットワーク等々の管理運用、及びホームページ等の作成とアップデートについてですが、基盤研究機関のシステム管理者との調整に手間取り、任期中に学生自身の手で管理するというところまでは行きつきませんでしたが、まず、基盤研究機関内のサーバー利用について来年度以降は許可が下りることになりました。また、出版刊行物の作成については、「」・「」の校正等の補助業務を努めました。データベース等の利用と活用の支援としては、本専攻で進められている「e-learning書誌学開発事業」のための資料収集・整理等に携わりました。

  3. 「学生支援相談員業務」について
     今回、私が推進した業務のうち、特に「e-learning書誌学開発事業」に関わったことで、今後研究活動を続けていく上で、効率的且つ有効な資料収集・整理等に関するメソッドを獲得することができました。また、e-learningという事業に携わったことで、自分一人だけでなく、他者がいかに効率よく知識やスキルを習得するにはどうすればいいのか、というような教育効果に関して考察する機会を得、より実践的な指導方法に触れることができたのは、教育能力の向上という点で大きな成果であったと考えています。

中島 次郎 日本文学研究専攻(国文学研究資料館)
 
雇用期間 :平成17年12月27日~平成18年3月20日
  1. 推進した業務内容
     本年度、学生支援相談員として推進した業務は以下の通り。
1月には教育研究棟(院生室)図書室の蔵書整理を行った。2月には委員長に選出され13日と24日の学生支援相談員会議の議事進行を行った。また、専攻の学生支援相談員 大内・大野・一戸 3氏にイニシアティブ事業への取り組みに関して、資料を作成するなどして注意を喚起した。私自身は立場上、一専攻の事業に深入りすることは避け、3氏に日本文学研究専攻としてなすべき事業についての検討を委嘱する形となった。3月には国際日本研究専攻の酒井氏を日本文学研究専攻に迎え、館を案内し意見交換をする機会を設定した。

  2. 業務の成果
     イニシアティブ事業については、2月の半ばまで一般の学生はもちろん、学生支援相談員・教員の間にも理解がいきわたっていなかったが、会議に欠かさず出席しその様子を資料にまとめアナウンスに努めた結果、学生支援相談員にはイニシアティブ事業の内容が周知され、また多くの学生にもある程度の理解を得られたものと考えている。
学生支援相談員会議では初年度ということもあって全体に曖昧な点が多々あったが、委員長として意見の集約に努めた。
 また、学生支援相談員の制度ができる以前に行われた、文化科学研究科の学生合同セミナー(12月12・13日)についてのアンケートの一部を入力集計し、次年度のセミナー開催に活用すべき委員長引継ぎ資料として準備した。

  3. 「学生支援相談員業務」について
     自己の研究活動に直接役に立ったようなことは殆どない。当初、学生には新しいアルバイトの募集という程度の情報しかなかったが、教員には当初、文化科学研究科としての懸案であったポスドク対策として、スカラシップとしてTAを設置するのだという説が広まっており、その後、訂正の機会を得ぬまま未だに未だにイニシアティブ事業推進のための学生委員であるという理解がなされていないが、少なくとも、学生に事業内容(特に学生支援相談員たちに業務内容)をアピールすることはできたかと思っている。これが獲得しえた教育能力になるかもしれない。