専攻専門科目履修等派遣事業 研究成果レポート





森本利恵(地域文化学専攻)
 
1.事業実施の目的 【a.他専攻活用事業】
  学生セミナーの準備に伴う歴史民俗博物館訪問
2.実施場所
  国立歴史民俗博物館
3.実施期日
  平成17年12月10日(土)
4.事業の概要
    文化科学研究科では、平成17年度文部科学省「魅力ある大学院教育」イニシアティブ(研究拠点形成費等補助金)に採択された「総合日本文化研究実践教育プログラム」事業の一環として、専攻の枠を超えた教育研究活動を一層推進するために研究科学生合同セミナーが実施された。
申請者は、この学生合同セミナー(文化科学研究科学生セミナー)企画委員会の専攻代表の学生委員をつとめた。この実施に際して、交流会(セミナー1日め)で、「知的資源共有化への試み-洛中洛外図屏風歴博甲本を題材に-」と題し、各専攻の方法で解説が行われた。歴博所蔵のこの甲本は、多彩な読み方ができ、かつ基盤機関の所蔵品である貴重な歴史資料である。セミナーの交流会では、この甲本をめぐる各専攻の思考の方法が説明された。

5.本事業の実施によって得られた成果
 平成17年度(第1回)のテーマは、「知的資源の共有化」で、プログラム1日目の交流会では、学生企画として「知的資源共有化への試み-洛中洛外図屏風歴博甲本を題材に-」が行われた。
申請者は、この企画の下準備のために、国立歴史民俗博物館を訪問した。この訪問のおかげで、甲本が持つ歴史的資料としての位置づけ、並びに歴博における展示の主要部分を担っていることが分かった。館内の展示から、甲本が各所で引用され、その解釈は歴史的にも非常に価値が高いことがわかった。

6.本事業について
   文化科学研究科国内学生派遣関連事業に参加したことで、総研大に入学してから一度も訪れる機会のなかった他専攻の基盤機関に行くことができた。
学生合同セミナーでは、申請者が所属する専攻で行った甲本についての発表の参考になった。と同時に、他専攻による発表の理解にもつながった。これもひとえに、本申請による事前の歴博訪問のおかげである。
セミナーでは、他専攻の学生との交流の機会にも恵まれた上に、国立民族学博物館に基盤を置いている申請者にとっては、展示そのもの、レイアウトの仕方、来館者へのサービス、訪問者の特徴などの点で非常に勉強になった。

 
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