ポスター発表

ポスター発表

古写本における書写者の心理を読む

発表者所属名
文化科学研究科・日本文学研究専攻
発表者氏名
伊藤 鉃也

 源氏物語の古写本調査に関する研究報告

・『源氏物語』の本文研究は80年も止まったまま

・古典籍の書写実態がよくわからない

・『源氏物語』の本文では系統論は成り立たない

・『源氏物語』は大部であり巻単位で書写されて取り揃えられている

・基本的に親本を忠実に書写しようとする傾向が認められる

・書写者たちの違いが伝存する本文に関係しているのではないか

・書写者の書写意識から本文分別が可能となる

・書写時の改丁箇所から書写者の心理を考える

・写本は文意を追うことなく書写されているものが多い

・しかし言葉の切れ目が改頁に反映している

・書写活動には文節と単語の意識が働いている

・ただし本の大きさは書写される本文の様態に影響するはず

・丁末では書写本文の流れを調整する書写意識が働いていないか

・丁末の書写様態と形態から写本を分別する可能性を探求する