報告者は本事業を活用し、日本民俗学会第59回年会へ参加し、研究発表をおこなった。日本民俗学会は、民俗学の研究推進および会員相互の交流を図ることを目的として、1949年に発足した、民俗学研究者の全国的な学会である。現在、約2300名の会員を擁している。本年会はこの日本民俗学会の年会で3日間に渡り、京都府にある大谷大学を主会場におこなわれた。参加者は200余名だった。
10月6日は公開シンポジウムと懇親会がおこなわれた。シンポジウムは「仏教と民俗」をテーマにし、研究発表と活発な討論がおこなわれていた。シンポジウム後の懇親会では多くの研究者と意見を交換し、研究状況を伺った。その際、報告者の現在の研究についても助言をいただくことができた。
7日には一般発表と分科会、ポスターセッションがおこなわれた。発表者は120名に上り、会場では活発な議論が交わされた。報告者は当日、2コマ目に発表をおこなった。発表時間は20分で、発表後に質疑応答の時間が5分もうけられた。発表内容は次項のとおりである。また、報告者は4コマ目の発表で、発表者への質問をおこない、議論をした。
当日は120人ほどが発表をし、討論が大いに盛り上がった。さらに、発表後にもたくさんの方からコメントをいただき、大変、勉強になった。また、会場内では、以前に書いた論文についてもコメントをいただくことができた。自身の研究で何が必要かということを再検討する良い機会にもなったものと思う。
8日は民俗資料の見学会がおこなわれた。京都市中京区の町を歩き、その生業活動などを知ることができた。なかでも、今後、研究対象にしたいと考えているタバコ製造について、その発祥の地を訪ね、学ぶことができたのが収穫であった。くわえて、穀物商などの商業活動の一端をうかがい知ることができ、京都という土地の特性・歴史性についても考えさえられた。
この3日間、学会に参加し、発表や討議をおこなったことで、自身の研究成果をあきらかにし、多くの人からコメントをいただくことができた。また、今後の研究活動を深める上で必要な人脈も得られた。
なお、提出義務のある活動風景の写真については、本学会で会場内の撮影が一切禁止されていたため、会場外の看板にて代えさせていただく。さらに詳しい学会の模様については日本民俗学会のHPを参考にされたい。
日本民俗学会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/
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